タトゥーを入れた後、多くの人が「かさぶたができる」と聞いたことがあるかもしれません。しかし、実際には「かさぶたができない」ケースもあり、「ちゃんと治っているのか?」と不安になる人もいるでしょう。本記事では、タトゥー施術後にかさぶたができない理由や、それが正常かどうかの判断基準、正しいアフターケアについて詳しく解説します。
1. タトゥー後にかさぶたができる理由
タトゥーは、針を使ってインクを皮膚の中に入れるため、皮膚の表面には小さな傷ができます。通常、傷が治る過程でかさぶたができることがありますが、これは体が自然にダメージを修復しようとする正常な反応です。
かさぶたができる主な理由は以下の通りです。
• 皮膚がダメージを受け、自己修復のために保護膜を作る
• 血液やリンパ液が乾燥し、皮膚の再生を促す
• インクの定着過程で皮膚が古い細胞を排出する
しかし、必ずしも全てのタトゥーでかさぶたができるわけではありません。
2. タトゥー後にかさぶたができないのは正常?
かさぶたができないからといって、必ずしも異常というわけではありません。以下の理由で、かさぶたができないことがあります。
2-1. 適切なアフターケアをしている
適切な保湿と衛生管理がされていると、タトゥーの傷がスムーズに回復し、厚いかさぶたを作らずに治癒することがあります。特に以下のケアを行っている場合、かさぶたができにくくなります。
・タトゥー専用の軟膏を適量塗っている
・施術後の皮膚を乾燥させすぎない
・優しく洗い、過度な刺激を与えていない
2-2. 施術技術が高い
経験豊富なタトゥーアーティストは、適切な深さで針を使うため、皮膚のダメージが最小限に抑えられます。その結果、かさぶたができにくいことがあります。
2-3. 肌のタイプや体質の影響
人によって皮膚の治癒プロセスが異なります。もともと傷が治るのが早い人や、肌のターンオーバーが早い人は、かさぶたができずにスムーズに回復することがあります。
2-4. サランラップ療法(湿潤療法)の影響
一部のタトゥーアーティストは、施術後に「サランラップ療法」や「セカンドスキン」などの湿潤療法を推奨しています。この方法では、皮膚が乾燥しないため、かさぶたができにくくなります。
3. かさぶたができない場合の注意点
かさぶたができないこと自体は問題ありませんが、以下のような症状がある場合は、何かしらのトラブルが発生している可能性があります。
3-1. インクが抜ける・色が薄くなる
かさぶたができない代わりに、インクが定着せず薄くなっている場合は、施術が浅かった可能性があります。この場合、リタッチ(修正)が必要になることがあります。
3-2. 皮膚が赤く腫れている
かさぶたができない状態で赤みや腫れが続く場合、感染症の可能性があります。
・痛みが増している
・膿が出ている
・熱を持っている
このような症状がある場合は、すぐに皮膚科を受診しましょう。
3-3. 施術後に皮膚が異常に乾燥している
かさぶたができない代わりに、施術部分が極端に乾燥している場合、適切な保湿が不足している可能性があります。タトゥー専用の保湿クリームを塗ることで、皮膚の回復を助けることができます。
4. タトゥーの正しいアフターケア
かさぶたができるかどうかに関わらず、タトゥーの回復をスムーズにするためには、適切なアフターケアが重要です。
4-1. 初日〜3日目のケア
• 施術直後は清潔なフィルム(セカンドスキン)で保護する。
• 1日2回、ぬるま湯と抗菌石鹸で優しく洗う。
• 強くこすらない、タオルで軽く押さえて水分を取る。
• 清潔な状態を保ちつつ、適量のタトゥー専用軟膏を塗る。
4-2. 4日目〜1週間のケア
• 洗浄を続け、乾燥しすぎないように保湿クリームを適量使用。
• かさぶたや皮むけが出た場合は無理に剥がさない。
• 直射日光や長時間の水分接触(お風呂・プール)は避ける。
4-3. 2週間目以降のケア
• 保湿を継続しつつ、タトゥーの色が定着するのを待つ。
• 施術から3〜4週間後にリタッチが必要か確認する。
まとめ
タトゥー後にかさぶたができないことは、必ずしも異常ではなく、適切なケアや肌質によるものの場合もあります。ただし、インクの定着が悪かったり、炎症や感染症の兆候がある場合は注意が必要です。タトゥーの仕上がりを美しく保つためにも、施術後のアフターケアを正しく行いましょう。