タトゥーを施術する際、針(ニードル)の清潔さは非常に重要です。適切に洗浄・消毒されていない針を使用すると、細菌感染や肌トラブルのリスクが高まり、衛生的にも大きな問題となります。
特に、使い捨てではないリユース可能な針や、ペン型タトゥーマシンのカートリッジニードルを再利用する場合は、しっかりとした洗浄とメンテナンスが欠かせません。
本記事では、タトゥー針の正しい洗い方・消毒方法・注意点を詳しく解説します。
1. タトゥー針の種類と洗浄の必要性
タトゥーで使用する針には、使い捨てタイプと洗浄・消毒して再利用するタイプがあります。
1-1. 使い捨てニードル(ディスポーザブル)
特徴
• 1回使用したら廃棄するタイプの針。
• スタンダードなタトゥーニードルや、カートリッジニードルが含まれる。
洗浄の必要性
• 使い捨てのため、基本的に洗浄不要。
• 施術後は、医療用廃棄物として適切に処分する。
1-2. 再利用可能なニードル
特徴
• 一部のタトゥーアーティストが使用する、オートクレーブ(高温高圧滅菌器)で消毒可能な針。
• 旧来のロータリーマシンやコイルマシンでよく使われる。
洗浄の必要性
• 使用後は必ず洗浄・消毒し、細菌やインクの残留を防ぐ必要がある。
• 適切な消毒をしないと、感染症の原因になる可能性がある。
注意!
カートリッジニードルは基本的に使い捨てですが、一部のアーティストは個人練習用として再利用することもあります。再利用する場合はしっかりとした洗浄・消毒が必要です。
2. タトゥー針の正しい洗い方
タトゥー針を適切に洗浄するには、以下の手順を守りましょう。
2-1. 使用後の針の処理
すぐに洗浄を開始する
• インクや血液が乾燥すると、洗浄が難しくなるため、施術後すぐに洗浄する。
専用のクリーナーを用意する
• タトゥーインクは通常の水洗いでは落ちにくいため、タトゥーマシン専用のクリーナーを使用すると効果的。
• クリーナーがない場合は、ぬるま湯と石鹸を使用する。
手袋を着用する
• 針に触れる際は、必ず使い捨て手袋(ニトリルまたはラテックス)を着用する。
2-2. 針の洗浄方法(手洗いの場合)
1. 流水でインクを洗い流す
• 針の先端から水を流し、インクや血液を取り除く。
• 強い水流を使うと、細かい汚れが取れやすい。
2. 超音波洗浄機を使用する(推奨)
• 超音波洗浄機にぬるま湯とクリーナーを入れ、針を浸ける。
• 5〜10分間洗浄することで、細かい汚れまで除去できる。
3. 消毒液に浸す
• 洗浄後、消毒液(アルコールや次亜塩素酸ナトリウム)に最低10分間浸ける。
• エタノール(70%以上)や消毒用イソプロパノールが推奨される。
4. しっかり乾燥させる
• 針を清潔なペーパータオルや布で拭き取り、自然乾燥させる。
• 湿気が残ると細菌が繁殖しやすくなるため、完全に乾燥させることが重要。
3. 針の消毒と滅菌方法
タトゥー針を完全に清潔にするためには、消毒と滅菌の両方が必要です。
3-1. 消毒(細菌やウイルスを減少させる)
• 消毒液(70%エタノールや次亜塩素酸ナトリウム)を使用。
• 手洗い後に必ず消毒を行う。
3-2. 滅菌(完全に無菌状態にする)
• オートクレーブ(高温高圧滅菌器)を使用する。
• 121℃、15psi(約15分間)の高温高圧で完全に細菌やウイルスを死滅させる。
• 再利用する場合は、必ず滅菌パックに入れて保管する。
4. 針の保管方法
洗浄・消毒が完了した針は、適切に保管する必要があります。
個別に滅菌パックに入れる
• 針を密閉できる滅菌パックに入れ、外部の汚染を防ぐ。
乾燥した清潔な場所に保管する
• 湿気の多い場所は避け、清潔で乾燥した環境で保管する。
使用期限を管理する
• 長期間保管した針は再度消毒・滅菌すること。
5. タトゥー針を清潔に保つための注意点
使い捨て針は絶対に再利用しない
• 使い捨てタイプの針は、一度使用したら必ず廃棄すること。
他の人と針を共有しない
• 衛生管理上、他のアーティストと針を共有するのはNG。
インクの逆流を防ぐ
• 施術中にインクキャップへ直接針を浸ける際は、インクが逆流しないよう注意する。
まとめ
タトゥー針の洗浄と消毒は、安全で衛生的な施術を行うために必須のステップです。
・使い捨て針は再利用しない!
・手洗い+超音波洗浄+消毒を徹底!
・オートクレーブを使って滅菌するのがベスト!
・乾燥・保管までしっかり管理する!
適切な洗浄と消毒を行うことで、安全なタトゥー施術を提供できるようにしましょう!